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Me, poor man, my library was dukedom large enough.

米沢穂信『I の悲劇』

 

Iの悲劇

Iの悲劇

 

ネタバレ注意(ていうかここは常にネタバレとかそういうのを一切気にしない)

 

 

 またいつものパターン、というのは連作ミステリをやって最後に一本糸を通して完成というあれなのだが、その最後の糸がまた「最も身近にいた人間が陰で操作していた」というやつで、ええかげんにせえよ、となった、というのも、それをやったらなんでもできるからで、人が死ぬミステリでそれやったら絶対に怒られるのに、日常の謎ならそれがなんとなく許されるのは「人間が一番こわい」みたいなそういうドロドロを書くことが一応テーマとしてあるからで、だからといってさあ、云々。もしかしてラストの衝撃みたいなのってわたしが思うより重要視されてんのかな。

 あと最初にクリスティが出てきてこういうの筆の滑りだよなぁダサいよなぁと思ってたら自身満々に最後にも出てきたのでマジで言ってんのかってなった。

 

 とはいえ個々の短編に見るべきものが全くないわけではなく、「黒い網」はいい、っていうかわたしが電磁波過敏症とかそういうのが好きなだけなんだが。

 

 備忘のために目次とあらすじと思ったが、米澤のブログが最もわかりやすかった。

『Iの悲劇』: 汎夢殿